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石川県の建築と建築家 Vol.001

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このコラムからは石川県に存在する建築に焦点を当て、その建築家について記していきます。

 

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谷口吉生氏

著作権者:Lucassian、ライセンス:CC BY-SA 3.0、https://ja.wikipedia.org/wiki/谷口吉生#/media/File:TANIGUCHI2.jpg

 

日本を代表する建築家、谷口吉生。

国内の建築ですと、GINZA SIX、丸亀市猪熊弦一郎現代美術館、土門拳記念館など。

国外だと、ノバルティス研究所(バーゼル、スイス)ニューヨーク近代美術館新館(MoMA)等が有名な建造物でしょう。

 

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生い立ち

東京都出身。

太平洋戦争下の3年間を金沢で暮らす。

慶應義塾大学工学部機械工学科を卒業、ハーバード大学建築学科大学院修了。

その後ボストンの建築設計事務所で勤務。

帰国後、丹下健三の下で働き、1979年に谷口建築設計研究所設立。

日本建築学会賞、吉田五十八賞、日本芸術院賞、毎日芸術賞、村野藤吾賞、高松宮殿下記念世界文化賞など受賞。

ケープタウン大学建築学科客員教授、カリフォルニア大学建築学科講師、ハーバード大学建築学科客員講師、

東京大学工学部建築学科非常勤講師、東京工業大学建築学科非常勤講師、東京藝術大学美術学部建築科客員教授。

日本芸術院会員、英国王立建築家協会名誉会員。

 

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建築の特徴

日本のモダニズム建築を代表する建築家 谷口吉郎の息子であり、丹下健三の下で修行を積んでいます。

ですので、谷口吉生が手がける建築も装飾を廃したモダニズム建築が特徴です。

住宅作品はほぼ皆無で、コンペティションもほぼ参加しないそうです。

10+1で詳しいことが書かれているので、そちらも目を通すと良いかもしれません。

http://db.10plus1.jp/backnumber/article/articleid/1265/

 

彼の作品集の中の文章があるのですが、この文章が谷口吉生建築の全てを物語っていると言えると思います。

 

“本書は建築写真に加えて、それぞれの作品についての作意を説明するために、拙文をを加えることにした。

しかし、実際の建築にはもちろん説明を加える場はなく、ましてや言い訳などは受けつけてもらえない。

建築は造形による表現であり、その機能も、美学も、作者の力量まで、形そのものがすべてを物語ってしまう。

そして建築は竣工すると、自然の中では風景の一部となり、都市の中では街並みの要素となり、永遠にその姿を公共の中にとどめる。

建築家に課せられた責務は厳しく、私はこれを機にさらに精進しなければいけないと考えている。”

谷口吉生『谷口吉生建築作品集』淡交社, 1996年

 

作品主義でも知られていて、メディア等にはほとんど露出しないそうです。

 

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著作権者:hibino、ライセンス:CC BY 2.0、https://ja.wikipedia.org/wiki/ニューヨーク近代美術館#/media/File:MoMa_NY_USA_1.jpg

谷口吉生氏の代表的な建築のひとつであるニューヨーク近代美術館新館(2004年)

 

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石川県との繋がり

父の谷口吉郎氏が石川県出身ということもあり、建築物が多くあります。

 

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玉川図書館(旧金沢市立図書館)

 

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著作権者:Micra、ライセンス:CC BY-SA 3.0、https://ja.wikipedia.org/wiki/片山津温泉#/media/File:KatayamadzuOnsenMachiyu_M001.jpg

片山津温泉総湯

http://sou-yu.net

 

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著作権者:金沢市、ライセンス:CC BY 2.1 JP、https://commons.wikimedia.org/wiki/Category:D.T.Suzuki_Museum?uselang=ja#/media/File:鈴木大拙館001.jpg

鈴木大拙館

http://www.kanazawa-museum.jp/daisetz/

 

2019年には金沢市の寺町に建築文化の拠点施設をつくられるそうです。

また新たな賑わいを見せそうですね。

 

建築物だけではなく、建築家がどのような思いを持って建てたのか。

そのようなことも頭に入れて建造物を見るとまた違った発見ができて良いかもしれませんね。

 

 

※取材当時の情報のため、現在と異なる場合がございますが、ご了承ください。

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グラフィックデザイナー

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板坂晃幸 Akiyuki Itsaka

祖父は漁師に、私はグラフィックデザイナーに。

My grandfather is a fisherman, I am a graphic designer.

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